愛と愉しみのスペイン料理

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スペイン料理関連のレポートを少しずつ。

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ついについに、行ってきました。
旬香亭グリル デ・メルカドのディナー。

今更・・・という気もしますが、
ここに行かずして、日本のエルブジ現象は語れまいと・・・
(って、別にそんなもの語る予定はございませんが、)
遅ればせながら体験してきましたので、そのご報告です。

ランチタイムでも、予約をすればディナーコースがいただけるというので、
友達と2人で、6300円のコースをお願いしました。

結論から言って、これはいいです。量・味ともに女性向きです。
何かの記念日に、あるいは東京に来たらその記念に・・・。

☆ ☆ ☆

では、わたくしたちがいただいたディナーコースをご紹介しましょう。

テーブルにはシンプルなお品書きが置いてあります。
それを開くと、うわ〜お料理がいっぱい!(笑)
一口で終わってしまうくらいの小さなものも1品なんですが、
おいしそうな名前が並んでいると、嬉しくなりますよね。
わくわくです。

目の前には、黒いランチョンマット(お膳)。
これ、石で出来ています。
瓦のように重いんですよ(←持ち上げたのか?)(^_^;)

そして、その上に置かれたのは、食前酒「カイピリーニャ」。
甘いふわふわのカクテルです。
ムースのように見えますが、グラスを傾けると、
つるんと口の中に滑り込んできます。う〜ん、スイート!
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それから、かわいいピンチョス軍団登場です。

手前から、白魚のベニエ、シャンピニオンのキッシュ、鱈のプランダード、
背黒鰯の酢漬け、サーモンのリエット、イベリコのコロッケ、スコッチエッグ。
く〜、どれから食べていこうかと迷いますねえ。

軽くキールをいただきながら、つまみましたが、
この中で一番!というのは・・・なかったですね。
どれも平均的においしく、足並みがそろっていました。
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次に、タパスとして5品出てきます。

まずは、「アントニオガウディ」。
料理名だけだと、なんじゃらほい!なんですが、
実物を見て、はは〜んと納得しました。
この色とりどりの美しさ。
ガウディ建築のモザイクタイルを模しているんですね。

白身魚のお刺身に、みじん切り野菜とオリーブオイルがかかっていて
カルパッチョのようなものです。
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それから「ピータン豆腐」(左)と「筍と菜の花のロワイヤル」。
ピータン豆腐は、とろとろのクリーム状になっていて舌触りなめらか。
お豆腐の味がしっかりして「おいしいねえ」を何度言ったことか。

ロワイヤルは卵豆腐というか茶碗蒸しです。
これも期待を裏切らない納得の味。
スプーンを口に運ぶたびに幸せな気分に浸りました。
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4品目は、クラムチャウダー。
真ん中はサツマイモで、その上に蛤の身がのっています。
確かにクラムチャウダーの味です。
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そして極めつけは、これ。
「カリフラワーのクスクス」。
カリフラワーをクスクスに見立てているんですが、
見るからに美しく、食べるのがもったいないほどです。

カリフラワーを囲んでいるのは香辛料とハーブで
それらと一緒に口に含むと、ふわっとその風味が漂って
いい感じです。四角いのは林檎だったかな。

丁寧な盛りつけに、優しく繊細な味。

こういったお料理を前にすると、背筋がぴんと伸びますね。
きちんと暮らしていこう、とか、物を大切にしようとか、
部屋をきれいに片付けようとか、お料理とはぜんぜん関係ないんだけど
不思議とそういう気持ちになるんですよ。

荒れたり乱れたりざらついた気持ちでは、こんな手の込んだお料理は作れません。
これを作った方の真摯な心に感化されるのかもしれませんね。
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続いて、メイン料理に入ります。
「フォアグラとコンソメ」

左のような粉末が入ったお皿が出てきて、
「コンソメを注いだら、混ぜ合わせずにすぐにお召し上がりください」
と、目の前でコンソメが注がれます。
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この粉末が冷たいフォアグラで、温かなコンソメと合わせると
なんともいえない濃厚なスープになります。
冷たくてあたたかいユニークなのどごしです。

それから「江戸前穴子のリゾット」。
サフランの黄色が鮮やかですね。
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メインディッシュは、
・フィレ肉のステーキ
・ウサギのシヴェ
・鴨のコンフィ
から選びます。

わたしは以前ランチのときにも食べた「フィレ肉」にして、
和風ソースでいただきました。
大根おろしとわさびが薬味としてついてきます。
友人は「鴨」です。
どちらも、メインにふさわしく満足のいくお味でした。
(鴨はちょっと焼きすぎだったかな? 以前もそうだったけど)
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そうそう、パンは2種類出てきました。
バゲットともう一つ、雑穀パンみたいなものです。
オリーブオイルが添えられていました。

それから途中、飲み物(キール)が無くなったので、
お水(ガス入り)をたのみました。
お料理のじゃまをせず、すっきり!

ここで、コース外の生ハムやチーズをすすめられましたが、
おなかがいっぱいだったので、遠慮しておきました。
あと、デザートも食べなくちゃいけませんからねえ。

そう、デザートも半端じゃないんです。力入っていますよ。
じゃ〜ん、この左のカクテルグラスにはいったもの、何だと思います?
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「さくらもち」です。
どこが? 
って、味や香りがさくらもちそのものなんです。
もうあっぱれ!ですね。

右側は「パン コン ショコラテ」。
うすく焼いたパンに、チョコレートとオリーブオイルとオレンジ。
組み合わせの妙に、顔がゆるみます。
ここまで来ると、もう説明するのが面倒になりますね(笑)
食べてみてくださいとしか言いようがありません。

最後は、コーヒーとプチフールの数々です。
ホワイトチョコのムース、チョコバナナ、ロッシェ、
かぼちゃの種のシナモン風味、オリーブのマドレーヌ、
チュロスピペット、こぼれないカプチーノ。ふう〜。
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全体的にお料理は、粉末にしてあったり、クリーム状になっていたり、
新スペイン料理の手法を取り入れながらも、味は日本人好みの洋食です。

目や口で楽んで、意外性で楽しんで、お皿が出てくるタイミングも
ちょうどよく、約3時間があっという間でした。

ただ、ひとつ
おしゃべりに夢中になっているときに、次のお料理がやってくると、
話が中断してしまうので、そこが難点といえば難点でしょうか。
フレンドリーかつ丁寧な接客はいつもどおりでした。

エルブジ風というか新スペイン料理は、
料理の奇抜さや斬新さばかりが強調されがちだけれど、
食事を楽しんで、味わって、喜んでもらいたいという気持ちが
ああいった形になったわけで、料理人の心意気そのものですね。
一皿一皿いただきながら、その情熱と真心に触れられた気がしました。

この食体験。また機会があれば、ぜひ。

追記:この記事は、2007年3月現在のものです。2008年1月7日より「旬香亭グリル・デ・メルカド」は「Hills KITCHIN 旬香亭」となり、南イタリア料理店に転向するも、残念ながら2008年4月10日をもって閉店になりました。(2008/06/28)

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by kimamaspain | 2007-03-28 23:58 | レストラン