愛と愉しみのスペイン料理

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スペイン料理関連のレポートを少しずつ。

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神保町「マジョルカ」

b0010007_17404451.jpg地下鉄神保町A5出口。靖国通り(古書街メインストリート)の喫茶「柏水堂」角を曲がって、突き当たり。「助六寿司」の隣。(駅から徒歩3分)に、スペイン居酒屋「マジョルカ」はあります。
お店に入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、
おだやかな海の水平線。
え、ここはマジョルカ島? 目の前は地中海?
なーんて、お世辞にも錯覚することはないのですが、その雰囲気を出そうという心意気は伝わってきます。
壁いっぱいに描かれた海の絵は、すっきりと明るく開放的で、
約20席という狭さや圧迫感を感じさせないから不思議です。
考えましたねえ!(^^;)

シェフは、当初フランス料理を志し、ヨーロッパで修行。
各地をまわっているうちに、スペイン・バスク地方で
タパス料理に出会い、そのおいしさに感激して、
スペイン料理に転向したそうです。

で、なんでこのお店に行くことになったかというと、
ダーリンが持っていた、1枚のメモです。
十数年前に、パリのシャルル・ド・ゴール空港で
たまたま居合わせ、書いてもらった住所と名前がそれ。
フランス料理の修業をしていると言っていたらしいのですが、
その後はなんの連絡もしないまま、時が流れ・・・

先日、部屋を片づけているときにそのメモが出てきて、
なにげなく書いてある名前で調べてみると、
なんと、その方のお店があるじゃないですか。
しかも、スペインバル。
ええ〜!フランス料理じゃなかったのかあ〜?
その疑問を解決すべく、空港での一瞬の縁を確かめるべく
「おもしろそう」とわたしも一緒に出かけたのでした。

夕方6時ごろ、お店に到着。
他にお客様はいらっしゃいませんでした。
席に着くなり、ダーリンが件のメモを取り出し、
もしや…と話しかけると、シェフは記憶あいまいながらも、
思い出してくれたようでした。
ほっ!(笑)

再会を祝って乾杯なんかしちゃって、そのときのことを
確認しあううち、テンションが高くなっていくシェフ。
他にお客さまがいらしたら…と、心配するも
「来ない、来ない。いつも9時ごろにぎわうんですよ」
あら、お店はスペインタイムだったんですね。(^^;)

スペイン居酒屋(バル)にしたのは、シェフ修行の後、
お酒の輸出入の仕事に携わった関係で、お酒に詳しいというのと
釣りが趣味で、その成果をメニューに生かせるというのも
あったようです。こういうお店になったのは、自然のなりゆき?
なんか肩の力が抜けていて、いいですねえ。

さて、再会で盛り上がった後、シェフは厨房に戻っていき
今度は彼のお料理の出番です。
ワイン&ビールで喉をうるおしつつ、いただいたのは以下のとおり。
b0010007_1741854.jpg

スナップエンドウのアイオリソースは、本日の突き出し。
ゆでたスナップエンドウに、にんにく風味のマヨネーズと
パプリカを振ったものです。
しゃきしゃきとした歯ごたえのエンドウと
アイオリソースがよく合いました。

ピクルスの盛り合わせは、かわいい器に盛られて出てきます。
オリーブは3種類入っていました。おつまみにぴったり。

生ハムにはプラムがかわいく添えてありました。
ハム自体は、パルマ産で大して感激はしないのですが、
プラムと一緒に食べると、あら、不思議。おいしさ倍増。
ねっとりと濃厚な味に変身したんですよ。
これ、おうちでも真似できますね。

トマトサラダは、ドレッシングか塩かが選べました。
塩は7種類あって、その中から3種類が選べたので、
「ルーマニア産、中国産、フランス産」をチョイス。
微妙な差はわからなかったのですが、どれもミネラル分が
豊富そうで、しょっぱさの中に旨みがありましたね。

ごぼうのスペイン風唐揚げは、嬉しい変化球。
ごぼうがこんなにおいしかったなんて・・・。
まるごと揚げてあるだけなのですが、やみつきになりそうです。

タコのガリシア風は、つぼに入って出てきます。
なじみの味です。

ミックスパエリャは、22センチ鍋で、1800円。
これは、お得なんじゃないでしょうか。
だいたいこのサイズだと、3000円はしますし、
ご飯が見えないくらいの具の量は、感動ものです。

このお店のパエリャは「黄金のパエリャ」ということで
普通のパエリャと作り方が若干違うそうです。
具とご飯を炊き合わせるのではなく、別々に作っておいて
最後に盛りつけ、仕上げにおこげをつけるんだとか。
そのため、ご飯はにごりのない美しい黄色で、ばらっ。
作りやすさと、日本人好みの味を追求した結果が、これなんですね。
おこげをとるための、もんじゃ焼きのへらみたいなのが
付いてきたので、ええもう、それでご飯粒一つ残らず、こそげましたよ。

デザートは、ココ・フルーツ。
ココナッツミルクにフルーツが入っていました。
真ん中にあるのは、青じそ。妙にマッチ!

ということで、スペイン料理っぽくはあるのですが
そのまんまではなく、うまくアレンジしてありました。
「だって、食べるのは日本人ですからねえ」
大してお店の宣伝をしないのも
「地元の方に、来ていただきたいですから」
シェフは、いたって自然体なのでした。

土・日・祝日と休み、夜のみの営業。
休みの日には、釣りに出かけてアウトドアを楽しみ、
そこで釣ったお魚が、翌日のお店のお料理になるなんて、
いいじゃないですか〜。
運が良ければ、珍しいお魚料理にも出合えそうです。

席料(突き出し)500円で、タパスは一律630円。
作り置きではなく、どれもその都度作ってくれます。
お酒は比較的リーズナブル。
で、このワインリストが、ちょっと面白いんです。
「吉田くんおすすめの○○!」「××先輩いちおしの○○!」
なんて書いてあって、客としてみれば
「だれだよ、吉田くん…」ではあるのですが、
仲間内での楽しさが伝わってきて、ぜんぜんイヤじゃない。
むしろ、親しみが感じられて、ツッコミながらオーダーできる
ワインリストなのでした。
(お店の前に出している手作りっぽい看板が、また良くてねえ・・・
 お友達が作ったのでしょうか。顔がほころびます)

店内に流れるラテンミュージックを聴きながら
気取らず楽しく、飲んで、食べて、喋って・・・。
再会ドラマがあった分、愛着の湧きまくりのスペインバル探訪でした。
たぶん、また行きそうな・・・きっと行くでしょうねえ。
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by kimamaspain | 2005-06-03 18:01 | レストラン