愛と愉しみのスペイン料理
2017-03-25T17:42:06+09:00
kimamaspain
スペイン料理関連のレポートを少しずつ。
Excite Blog
奈良・富雄「アコルドゥ(akordu)」2010年1月のディナー
http://spain.exblog.jp/12777874/
2010-02-03T13:06:00+09:00
2017-03-25T17:42:06+09:00
2010-02-03T13:07:03+09:00
kimamaspain
レストラン
奈良・富雄にあるモードスパニッシュレストラン「アコルドゥ」。2009年11月にディナーのショートコース(6品)に感激し、またいつか奈良に行くことがあったら、今度はフルコース(10品)「クロロフィリア」に挑戦しようと思っていた矢先、また奈良行きのチャンスが巡ってきました。ラッキー!今度こそ。
・2009年11月の「アコルドゥ」グルメレポートはこちら。
念願のディナー「クロロフィリア(10品)」をご紹介しますね。
今回もテラス席ですが、まだ他のお客様がいらっしゃらないうちに、レストラン内をちょこっと撮影させていただきました。アールヌーボー調のガラスが美しい。ここでパーティーなんかやったら、最高ですね。
さて、席について「クロロフィリア」のはじまりです。
マルコナ・アーモンドのアホ・ブランコ ダウロ・オイル
以前いただいたアホ・ブランコ(白いアーモンドスープ)は液体でしたが、今回はムースのようなクリーム状です。上にのっているのは、ペドロヒメネスのジェル。アーモンドはマルコナ種、オリーブオイルは最高級のダウロ。素材の味を活かしたアレンジに、さすが〜!と感嘆しつつも好みで言えば、単純にスープのほうが嬉しかったりして。
潰した芋と“炭”チョリソー風味の玉葱と農家産の半熟卵
これは傑作。上下の黒い紙状のものも食べられます。黒い紙は自家製で、竹炭パウダーをポテトに混ぜてシート状に伸ばし焼いたものだそう。これがパリパリしておいしいの。ポテトと半熟卵もねっとりといい具合です。
スペイン、イタリアのオイル ヒマラヤの塩
ショートコースでは2種類だったオイルが、フルでは4種類です。左のクリーム状のものは、発酵バターとオイルをまぜたものです。これ、いいですね、バターとオリーブオイルのいいとこどり。さっそく真似したい。パンもおいしい。
フォアグラのテリーヌ 小芋とウニ バニラオイルと酵母の泡
このテリーヌは最高です。このときのワインは白だったのだけど、ああ、赤が欲しいと思ってしまいました。小芋とウニという意外な組み合わせもしっくりと馴染んでいます。量もちょうどいい。ただ、テリーヌの力強い味の印象が強くてバニラオイルと酵母の泡の繊細さを感じる暇がなかった・・・。わが味覚の未熟さを呪う。
根の香りとアブラナ科の小さな世界 ビーツの赤いヴェールと吉野の野鹿のコンソメ
これは器からして、驚かせてくれます。どのお料理にも言えるのだけれど、温かな料理は器も温かく
冷たい料理は冷たくしてあって、このガラスの器はじんわり温かい。器のふちをてのひらで包むと、ホッカイロのような温かさ。
器の中は空洞で洗うのが大変そう?などと思ってしまいますが、頂くときにそんなことを考えていてはいけませんね。この宙に浮いたように見える赤い世界に注目です。
ビーツの赤を活かしたヴェールは寒天で作っているそうで、その下にはまるっこい蕪や菜の花や何かぷちぷちしたものが宝石のようにころころと入っています。そこに野鹿のコンソメを注いでくれます。
熱いスープなのにヴェールは溶けません。確かに根菜の香りがするし、菜の花の小花がアクセントになって上品な早春の味が口いっぱいに広がります。見事ですね。器と色にとらわれて、味わうのを忘れてしまいそうな一品でした。
白子とあおさ レモングラスのインフュージョン ある海の香り
今回のコースのなかで一番のお気に入りです。白子を覆っているのはパリパリに揚げたあおさのフリット。クリーミーな白子とあおさ海苔の天ぷらの組み合わせが素晴らしい。
レモングラスのさわやかなスープには、生姜かなにかオリエンタルな風味もあってなんだろうと思ったら、トムヤンクンの調味料が入っているとのこと。いやあ凝ってます。トッピングのあられとねぎもいいアクセント。あと2〜3個食べたいくらいでした。
甘辛い魚 煮魚のイメージ 牛蒡 青菜 生姜の泡
煮魚といえば煮魚だけど、照り焼き風でもあり、おもしろい。魚はほうぼう。前回も思ったのだけれど、魚にしろ肉にしろ、火の入れ具合がいいんですよね。そして余計な雑味がない。下処理をきちんとして、素材の良さを引き立てるよう丁寧に調理をされてることがわかる一品でした。
コラーゲンのリゾット ハモン・イベリコのクリスピー
これは好き嫌いのわかれる料理でしょうね。ちなみにわたしは、苦手なほう。豚足や牛テールの煮込みなどが入ったリゾットで、コラーゲンたっぷりなのはわかるのですが、ややしつこさが目立って、ううう。お米の仕上がりは抜群なんですけどね、ううう。
牛頬肉の30時間火入れと炭火焼野菜の涙“ひとり静か”月桂樹と世界の胡椒ミックス「マダカスカル、テリチェリ、サラクワ、キュベベ、タスマニア、ジャマイカ、マラバー、グリーン、ピンク、山椒」
コラーゲンのリゾットの印象をひきずったまま、こちらの料理に。
30時間の火入れだけあってやわらかく、牛にしては上品なお味。炭火焼き野菜(タマネギなど)から抽出したコンソメのソースがコクがあるのにくどくない。胡椒と塩でさっぱりといただけるのですが、なんせリゾットの続きの雰囲気が漂って、こちらの気分がのらない。ごめんなさい。ネーミングが素敵なのにねえ。(涙)
ステーキとかカツとか、ガツンと方向転換できるものだったら嬉しかったのだけど、まあ、好みの問題ですからね。
スペイン 羊たちのチーズ
バスクのチーズ「イディアサバル」とメンブリージョ。胡桃を食べてしまってから、撮影していなかったと気付きました。盛りつけのバランスが崩れていますが、まあ、こんな感じ。
どのお料理も、メインとソースやつけあわせ、器と料理が、絶妙のバランスで成り立っているんですよね。盛りつけ、配置の美しさにうっとりです。
チーズは羊乳のくせがなく甘みがあっておいしい。
ピスタチオカスタードと粉 乾いた雪 切なさのコーヒークリーム
底にピスタチオカスタード、その上にコーヒークリーム、一番上がメレンゲでできた「乾いた雪」です。コーヒークリームは時間とともにしゅわしゅわと小さくなっていくので急いで食べなくてはいけません。ほんま切ないなあ。乾いた雪はパリパリで、それを崩しながらいただきました。
カスタードは、ピスタチオ味じゃないほうが好きなのだけれど、でも、これがこだわりなのかもしれませんね。
カカオ/スターアニス/メントール 寄せる波、岩場と砂。塩の香りと波の音 普遍的で永遠のもの
最後のデザートは、詩的で哲学的でやや難解です。目の前でスターアニスのシロップを注いでくれるのですが、それがまるで波打ち際に寄せる波のよう。波に触れた砂(カカオ?)は次第に広がっていき時がゆったりと流れ、ミント味のアイスを味わいながら静かにディナーの余韻に浸ります。
岩に見立てた固形は、何をコーティングしているのかわかりませんが本物そっくりです。中身はマシュマロとフィナンシエ。
中島シェフはスペイン「ムガリツ」でこのデザートに出合い、心をわしづかみにされたそうで、この世界観がアコルドゥの原点なんですね。
前回の「月面の月、スミレの海」でもそうだったけど、繊細な味の饗宴がお皿の上で繰り広げられて、ほんとうっとりでした。
飲み物は、食中、ビッチーカタラン(ほんのり塩味の発泡水)、シェリー(フィノ)、ワインの白・赤をグラスでいただきました。最後に、コーヒー、紅茶、ハーブティーから選べ、わたしは今回もハーブティをチョイス。フレッシュハーブの調合がとてもいいのです。
クロロフィリア(10品)は、ただ舌で味わうだけでなく五感をフルに活用して愉しむ、パーソナル劇場型ディナー。(勝手に名付けちゃいました!)
どれだけその世界が堪能できるかは、人それぞれの感性にゆだねられているため、半分試されてるようでもあります。うう、ただのミーハー食いしん坊ってのが、バレバレやねえ。
とはいえ、今回もまた既成の概念を打ち破り、驚きと感動の心揺さぶる料理の数々であったことは確かです。地元に愛され、食通をも唸らせるモードスパニッシュレストラン。次はどんな世界を見せてくれるのでしょう。また行きますぞい!
気軽に愉しむにはランチ、アコルドゥの世界観を堪能するには、ディナーがおすすめです。
<参考リンク>
・「アコルドゥ」サイト
・6品コースをいただいたときのグルメレポート
・おでかけスペイン料理レストラン&スペインバル
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丸の内ブリックスクエア「CACAO SAMPAKA(カカオ サンパカ)」
http://spain.exblog.jp/12128376/
2009-10-14T14:35:00+09:00
2009-10-16T16:09:23+09:00
2009-10-14T14:35:52+09:00
kimamaspain
食品
「カカオサンパカ」に行ってきました。
バルセロナのお店には何度か行ったことがありますが、
日本にも直営店ができるなんてねえ、嬉しいです。
通りに面した細長い店内で、正面と脇に出入り口があります。
内装はバルセロナのお店と同じような印象。
一口サイズの四角いチョコレート「ボンボン」が
まるで宝石のように、ショーケースに収まっています。
ある!ある!
しかし、足は吸い寄せられるように、大きなガラスの器の方へ。
タンタシオン。
計り売りをしていました。
左は、ホットチョコレート用フレーク「ショコラタ カカオ70%」
中央は、「グラヘサ デ フレサ(いちごのドラジェ)」
右は、塩味のついた果物や野菜の種をチョコレートでコーティングした
「ピパ サラーダ」
左は、ローズペッパーをチョコレートでコーティングした「ピミエンタローサ」
中央は、レモンピールをミルクチョコレートでコーティングした「ティラ デ リモン」
右は、オレンジピールをダークチョコレートでコーティングした「ティラ デ ナランハ」
珍しいので覗いていたら、「ピミエンタローサ」を一粒試食にと
差し出してくれました。最後にピリッとローズペッパーが効いていいですね。
左はチョコレートフォンデュ用のドロップ「ショコラタ ネグロ」
(150g 945円)
店内ではチョコレートドリンクやソフトクリーム(ジャラッツ)も
スタンディングでいただけます。
天気がよければテイクアウトのほうがいいかも。
ほかにジャム(コンフィトゥラ)やクリーム(クレマス)なども。
ブリックスクエア界隈は落ち着いた雰囲気でいいですね。
カカオサンパカの隣は、フランスの「エシレ メゾン デュ ブール」、
「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」もありますよ。
購入したのは、チョコレートドリンク用のフレーク(630円)と
オレンジのチョコレートジャム「ナランハ」(1,365円)。
おうちで気軽にサンパカの味が楽しめます。うれし〜♪
※お店の方にお断りして写真を撮らせていただきました。
ありがとうございました。
<参考リンク>
・カカオサンパカ 公式サイト
・バルセローナでごちそうさま「カカオ・サンパカ」
・オリオールバラゲ・カカオサンパカ購入レポート
■当記事のコメントは「A.diary ほっと一息おうちバル」ブログへお願いします。
・カカオサンパカのコンフィトゥラ ナランハ
(クリームチーズと一緒にパンにのせ、ワインのおつまみにしてみました)
・カカオサンパカのチョコレートドリンクを作る
(フレークでドリンクを作ってみました)]]>
メソン・セルバンテスのパーティープラン
http://spain.exblog.jp/10268973/
2009-01-29T17:43:00+09:00
2016-07-21T15:38:05+09:00
2009-01-29T17:43:09+09:00
kimamaspain
レストラン
惜しいのはどこなんでしょう。検証していきましょう。って、すみません、えらそーに。ただのスペイン料理好きのぼやきだと思ってくださいませ。
セルバンテスセンターの前には看板が出てました。
こんなやつ。
おお、いい感じですね。パエリアがおいしそう。本日のパーティープランにもたしかパエリアがあったはず。わくわくしながら建物に入ります。
エレベーターに乗って7階で降りると、いきなりお店です。にぎやかな音楽で迎えてくれます。入り口には、本日のメニューやらおすすめの手書き黒板。よく見ると、おすすめはイベリコ豚のしゃぶしゃぶ。むむ、なんかちょっとはずしちゃったかな?(笑)
席は店中央の楕円テーブルを用意しておいてくれました。店の真ん中でなんだか落ち着きませんが、ぜいたくは言ってられません。1人3,500円のいっちゃん安いパーティープランだし。
メニューは以下のとおり。
・スペイン産オリーブ盛り合わせ
・イベリコ豚のチョリソ&サラミ
・トマトとアンチョビのサラダ
・スペインオムレツ
・本日の魚のマリネフリット
・小ヤリイカのスミ煮
・本日の地鶏料理
・シェフ特製パエリア
けっこう盛りだくさんです。
全員そろったところで、CAVAで乾杯。ワインは2,000円台からあり充実していました。
まず、おつまみのオリーブ盛り合わせ。(写真はかなり食べて、ミニオリーブだけが残った状態)
それから、イベリコ豚のチョリソ&サラミ、大皿にのったトマトとアンチョビのサラダ。(写真はそれを取り分けたものです)チョリソもトマトも申し分なし。
そして、スペインオムレツ(トルティージャ)です。5人分(以下、すべて5人前一皿の写真です)。上からマヨネーズ(アリオリ?)がかけてあります。これはどんな風にして焼き上げたのでしょう。じゃがいもが完全に卵の中にまざってしまって、もっちりとした食感。わたしの抱いているイメージとはちょっと違いました。
それから、白身魚と茄子のフリット。レモンと塩がついてきました。揚げたてがおすすめ。
小いかのスミ煮サフランライス添え。ここにも、マヨネーズ?がかかっています。小いかがやわらかです。
本日の地鶏料理、ということで出てきたのがこれ。トマトソースの上に地鶏のグリル。鶏にはチーズがかかっていました。これも熱々に限りますね。
最後にパエリア。パーティープランのせいか、パエリア鍋ではなく、こんな風にお皿に盛り合わせた形でやってきました。あれれ? あの看板のようなパエリアじゃないのかあ。
そして、味が・・・。なんだかパサパサしててピラフのような食感です。軽い仕上がりでもいいのですが、味に深みがありません。3,500円のプランで、ぜいたくは言えないですが、それなら、いっそないほうがマシ。パンでも付けてくれたほうが有り難い気がしました。
そうそう、パンがついてなかったので追加でいただきました。@300×6個。これで1人だいたい4,500〜5,000円に落ち着きました。
値段からすれば相応で、街中のレストランなら気にならないのに、惜しい、残念と思ってしまったのはなぜでしょう。
それはやはり、スペイン国営施設に付随するレストランということで、本場の味を期待してしまったからなんですねえ。全体的に優しい味に仕上げてあったのが、ちょいと残念でした。ガツンと本物で勝負しようよ〜! ワインやハモンは直輸入の本物なんだからさあ。と、つい。
でも、コストの面とかいろいろあるんでしょうね。今後に期待したいです。がんばれ、メソン一刻!
じゃない、がんばれ、メソン・セルバンテス。
<参考リンク>
・スペイン国営セルバンテス文化センター東京
・おでかけスペイン料理レストラン&スペインバル
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グルメな「ノベンバーフェスト2008」に行ってきた!
http://spain.exblog.jp/9919833/
2008-11-23T14:51:00+09:00
2008-11-25T09:51:36+09:00
2008-11-23T14:52:41+09:00
kimamaspain
ワインイベント
それに合わせて、ジョルジュ デュブッフのヌーヴォーとお料理を楽しもう
というイベント「ノベンバーフェスト2008」がリビエラ青山でありました。
ジョルジュ デュブッフ飲み放題もさることながら、料理クリエーターの
狐野扶実子さんと、鈴木康司シェフのお料理が味わえるとあっては、
スペイン料理がどうのこうのなんて言っていられません。
これは行かねば、食べなければ!
サントリー主催の「ノベンバーフェスト2008」は、20日から22日にかけて
昼・夜5回あり、わたしが参加したのは11月20日の夜の部。
参加者は150人ほどいたでしょうか。
ジョルジュ デュブッフの赤3種、ロゼ、白の5種類のヌーボーとともに
ビュッフェスタイルでいただきました。
料理の説明を聞き損なったり、食べ損なったりで、正確に覚えては
いないのですが、印象に残ったお二人のお料理を3品ずつ
ピックアップしてご紹介しますね。(単なる見せびらかし?)
今回面白かったのは、ボジョレーヌーヴォー2008にちなんで、
それをイメージしたお料理が1品ずつ含まれていたこと。
このラベル(エチケット)、よーく覚えておいてくださいね。
では、料理クリエーターの狐野扶実子さんのお料理から。
狐野さんといえば、VIP相手の出張料理人として活躍した後、
「フォション」のエグゼクティブ・シェフをされてた方。
TBSの「情熱大陸」で見て以来、一本筋の通った生き方・考え方が
なんて素敵なのだろうと、実は密かにあこがれておりました。
当日、会場にいらっしゃいましたが、モデルさんか?と思うほど
背筋がピンと伸びていて、かっこよかったんですよ。
(人は自分に無い物を求めるのでしょうか・・・)
狐野さんのコンセプトは「ボジョレー・パリ・トーキョー」。
料理のインスピレーションを求めてパリに行き、東京でレシピを
完成させたというものです。パリの粋な空気もまとっているかな?
1品め
ボジョレーヌーヴォー2008のラベルをイメージして
ラベルは赤と金の柄模様の中央に、白い卵のような楕円が描かれていますね。
そのイメージから、うずらの卵と大豆の卵ともいうべき枝豆を入れたそう。
それに発芽したスプラウトを添えて・・・。発想が豊かですね。
それぞれ素材の旨味が損なわれないように仕上げてあり、
口に含んで初めて、個々の味が合体して新しい味が生まれる感じです。
見た目もなんとなく、ラベルのイメージで、なるほど〜と
絵解きのような楽しさでした。まさにヌーボー。
2品め
ソーセージのポシェとグラタン・ド・フィノア
ソーセージを香草とワインを入れたお湯でポシェ(ゆでる)したものは
ほんのりとワインと香草の香りがします。
普通のソーセージでも、こうすることでぐっと風味豊かになりますね。
ポテトグラタンも、ミルクが染みこんだシンプルな優しい味で、
「ロートレックの料理書」で紹介されていたレシピを思い出しました。
ん〜、どちらもなんとなく、パリのぬくもり(笑)
3品め
デュブッフさんお気に入りの地元レストラン「ル・セップ」風鴨のテリーヌと
ロゼット風サラミ、黄パプリカのピクルスと野菜を添えて
これはジョルジュ デュブッフのワインに合わせるなら、
やはり地元の食材をということで、出てきたお料理。
サラミはくせがなく、ぎゅっと引き締まったまろやかな味わいで、
フレッシュなヌーボーによく合いました。
グラスに入った野菜は、そのままのものとピクルスになったものがあり、
ちょうどいい漬かり具合。どれもしゃきしゃき感があって新鮮です。
いいものは余計な手を加えず、カジュアルに味わうのがいいみたいです。
ほかに「シェーブル風味のグージェール」(食べ損なった!)もありました。
対する、鈴木康司シェフは(別に対決じゃないですが)
「リストランテ・ヒロ」の料理長を経て、現在「リビエラ青山」のグランシェフ。
調理場では厳しいのでしょうが、会場では始終にこやかに対応されていて、
謙虚で温厚なお人柄がうかがえました。
コンセプトは「旬の素材の協奏曲」。
日本全国の旬の新鮮な食材を使った華やかなイタリアンです。
1品め
ボジョレーヌーヴォー2008のエチケット
〜高知産フルーツトマトとモッツァレラチーズ〜
これはもう、見た目そのままラベルのイメージですね。
金箔がまぶしいほどに輝いて、ゴージャス!
お祝い事にふさわしい華やかさで目をひきます。
会場に運ばれてきたとき、思わず「おお!」と声が上がったほど。
モッツァレラの下には、フルーツトマトが敷かれています。
通常の5倍というトマトの甘さに、うっとりでした。
2品め
魚介とフルーツのサラダ フランボワーズ風味
これがまた美しくも豪華なサラダで、フルーツと刺身が
こんなにマッチするのかと、驚いた1品です。
プリプリのえびまでフルーティ。
生のフランボワーズが散りばめられていましたが、
ドレッシングにも、フランボワーズビネガーが使われていて
全体をうまく調和させていたのでした。調味料は大事ですね。
3品め
北海道うにのスパゲティーニと
秋刀魚のシチリア風スパゲティー
うにを贅沢に使ったスパゲティーニは濃厚なクリームが
アルデンテの麺にからまり、白のヌーボーにぴったり。
秋刀魚は特有の臭みはなく、ワタが入っているのか
香草使いによるものなのかわかりませんが、微かなほろ苦さが、
セレクションプリュス2008とよく合いました。
ほかに、
「5種類の煮込みで和えたタリアテッレ」
「フランス産ビゴール豚の低温ローストと焼き野菜」
があったようです。(うう、食べ忘れ!)
そうそう、忘れちゃいけません。デザートもありました。
狐野さんはボジョレーヌーボーをそのままソルベにし、
鈴木シェフはいちじくをヌーボーで煮てコンポートにしていました。
どちらも、ヌーヴォーをたっぷり使ったもので、まことにフルーティ。
ヌーヴォーは渋みがないので、デザートにはぴったりですね。
アイスクリームやマセドニアなどにも、気軽に使うといいようです。
狐野さんのお料理からは、繊細かつカジュアルに、
素材を生かして、ワインの美味しさを引き立てるポイントを、
鈴木シェフのお料理からは、ドレッシングなりソースで全体をまとめ、
それにワインを合わせることで、料理自体を際立たせる方法を
教えていただいたような気がしました。
いずれにしても、軽やかな飲み口のヌーボーだからこそ、
魚介や野菜などとも合いやすく、ビネガーや香草づかいで
いろんなマリアージュが考えられるってことですね。
というわけで、大いに飲んで食べて愉しんだ「ノベンバーフェスト」。
ああ、なんて有意義で素敵な一夜だったのでしょう。
ワインのある食卓って、ほんっと素晴らしい!(笑)
<参考リンク>
・ジョルジュ デュブッフ ボジョレーヌーヴォー2008サイト
・サントリートピックス ブログ
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西宮「ルナ パルパドス(Luna parpados)」のランチ
http://spain.exblog.jp/9770395/
2008-10-28T12:20:00+09:00
2008-10-30T21:09:49+09:00
2008-10-28T12:20:50+09:00
kimamaspain
レストラン
芦屋在住の友人と会うため、その近辺のお店ということで、
かねてより一度訪ねてみたいと思っていた西宮の
「ルナ パルパドス」に行ってきました。
東京から新幹線で新大阪まで行って在来線に乗り換え、
さくら夙川からタクシー。
公園を通り抜け住宅街をしばし走って
「ここじゃないですかねえ」とタクシーが止まったのは、
1階に三井住友銀行が入っているビルの前でした。
通りの反対側は関西スーパーという大きなスーパーマーケット。
「どこどこ?」と探す間もなく、すぐに目に入ったのが、
黄色と赤の看板です。ああ、スペインの色ですよ。
中心には小さく波のようなうねうねした曲線と2匹のお魚の絵が
描かれています。可愛くてセンスいい。こういうの好きだなあ。
階段を降りていくと、大きな窓ガラスに今度は生ハムの絵。
ちょっとマリスカルのイラストっぽい雰囲気が漂っています。
開かれた扉とこのガラス越しに、ほんの少し店内がうかがえ
手前がバルになっているのがわかります。
入って行くと、カウンターにはタパスが並び、その後ろには
たくさんのお酒の瓶。夜はここで軽くタパスをつまみながら一杯、
なんていいですねえ。常連さんはさぞかし心地よい時間を
過ごされているのでしょう。
カウンターと床はダークブラウンで落ち着きがあり、
フローリングの感触が足に心地いいです。
バルを通り抜けると、レストランスペースが広がっていました。
清潔感があり、明るくてゆったりした空間です。
メニューを眺めて、お米料理が入っているコース(1,800円ぐらい?)と
どっちにしようか迷った挙げ句、品数の多さに惹かれて
2,200円のメヌーデルディアに決定。
飲み物は、辛口のカバにしました。
注いでくれたのはシャロック カバ ブルット(Xaloc Cava Brut)。
友人は、0.5%のビールテイスト飲料「バクラー」をチョイス。
これはハイネケンで製造されているんですね。
「Botanica」にも、レーベンブロイのアルコールフリータイプが
あったけれど、最近はかっこいいノンアルコールを置くところが
増えているんでしょうか。お酒好きとしては、こういうのがあると
呑まない人とも同じように楽しめて嬉しい限りです。
さて、喉を潤したところで、まず登場したのは
アサリのパセリソース(Almejas con salsa de perejil)。
カバとよく合います。1口だけど、アサリの出汁がきいててうまい。
そして、パン。手前のパンは自家製だそうです。
うれしいですね。こだわりを感じます。
パン用のバターもオリーブオイルもないのですが、ぜんぜん問題ない。
パン自体もおいしいし、お料理のソースをきれいにいただくには必須ですから。
次に出てきたのは、ヒイカのスケ(Suquet de chipirones)
ヒイカとじゃがいもの煮込みのようなもんですね。
イカといろんな野菜のエキスが溶け出してうまうまです。
サフランも入っていたのかな。
おいしっ!と思ったら、もう食べ終わってしまいました。
だって、こんな大きなお皿に、これだけだったんですから。
ああ、もっと食べたかったよお(笑)
ま、これらは前菜ですからねえ。少量でも仕方ありません。
で、次はスープです。
ニンニクと半熟卵のスープ ソパ デ アホ(Sopa de ajo)
または
バターナッツ(かぼちゃ)の乳製品を使っていないクリームスープ
(Crema de calabasa)
だったので、それぞれいただくことにしました。
こちらが、ソパデアホ。
にんにくたっぷり、パプリカの色がおいしそう。
卵はウズラのようでした。
そして、バターナッツのクリームスープ。
かぼちゃなんだけど、なめからな舌触りでとってもクリーミー。
でもミルクは入っていないんですよね。こくがあって優しい味です。
で、スープ皿のとなりに置いているのが、バターナッツです。
バターナッツって何? かぼちゃなの?なんて話していたら、
わざわざ厨房から実物を持ってきてくださったのです。
まさに、巨大なピーナッツ、あるいはひょうたんのような風貌で
味はかぼちゃなんです。面白いですね。
秋刀魚の軽いスモークのサラダ(Ensalada de sanma ahumada)
これがまた、うまい! スモークサーモンはざらにありますが
さんまのスモークなんて初めていただきました。
添えられてるのは、茄子と玉ねぎだったかな。
とにかくさんまの印象が強くて他の味を忘れてしまったのですが
今見ると、ソースも凝っていたんですね。
続いて出てきたのは、お口休めのようなミニチュア版ピンチョスです。
右側がメンブリージョとチーズ、左側は、えっとえっと・・・
シューの中に入っていたのがなんだったのか思い出せません。
すみません。ぱくって食べて終わっちゃって。
そしていよいよ、メインです。
4種類から選べたのですが、
「イベリコ豚ベジョータのハンバーグ アンブルゲッサ」は1,260円の追加。
「イベリコ豚セクレトの低温ソテー 山葵風味 ペドロヒメネスソース」は
1,365円追加ということで、必然的に(?)追加料金のいらない次の
2品になりました。
仔牛ときのこのフリカンド(Fricando amb cama-secs)
本日の天然鮮魚のビスカヤ風(Pescado a la vizcaina)
お魚は真鯛だったか、なんだったかこれまた失念してしまいましたが
とにかく鯛のような白身魚で、皮はパリパリ、身はしっとりで
まことにおいしく、こってりとしたソースによく合っていました。
このポワレの技術、習得したいです。
どうしたらこんな風にパリパリしっとりに焼けるんでしょう。
魚自体がいいのはわかるけど、おうちで再現するには難しそうです。
皮だけにオイルを塗って焼くってやつかな???
最後にデザートと飲み物です。
大きなプレートに3種類のデザートがのっかって出てきました。
やはり極小なんだけど、一口ずつ味わえていいですね。
左側はぶどうのゼリー、真ん中はチーズケーキだったかな。
右側はクレープにシナモンのアイスクリーム。
友人はコーヒー、わたしはハーブティを飲みながら
これらをいただいたのでした。ああ、おいしかった〜。
ごちそうさまでした。
ゆったりとした快適な空間で、身も心も大満足です。
こちらのお店の方は、毎年スペインに行って料理研究を
されてるそうで、その成果がお皿に投影されているんですね。
地元の新鮮な食材を使って、モダンスパニッシュのいいところを
うまく取り入れた料理の数々は、どれも手抜きなし。
料理にもサービスにも細やかな心遣いが感じられました。
食事が済んで、お水を飲んでいたら
友人が「金魚が泳いでるよ」っていうんです。
え?と思ったら、壁にかかった絵が、グラスに映り込んで
まるでグラスの中に金魚がいるように見えていたのでした。
なんだかロマンチック♪
スペイン料理好きとしては、本当に嬉しくなるお店でした。
2008年10月26日で5周年を迎えられたそうですが
今後もますます賑わって、末永く続いて欲しいと思います。
タクシーを飛ばしてでも行く価値あり。
今度は夜に行きたいなあ。
<参考リンク>
・おでかけスペイン料理レストラン&スペインバル
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■食べログでチェック
ルナ パルパドス (スペイン料理 / 苦楽園口)]]>
「Botanica(ボタニカ)」のランチ ピカソ展特別メニュー
http://spain.exblog.jp/9735329/
2008-10-22T15:29:00+09:00
2008-10-30T21:09:00+09:00
2008-10-22T15:17:16+09:00
kimamaspain
レストラン
ピカソ展が開かれていますが、それを記念して、東京ミッドタウンでは
「ピカソと食」というイベントをやっています。
レストランやショップにピカソ展の半券を持って行くと、割引があったり
おまけがあったり、特別メニューを用意しているところもあります。
ピカソを観たなら、食の面でも楽しまなくちゃねえ。
というわけで、行ってまいりました、「Botanica(ボタニカ)」へ。
ピカソ展期間中のみ、スペイン生まれのピカソにちなんで、
スパニッシュテイストを盛り込んだアートな料理が3品味わえるんです。
特にピカソ展用のコースというのはなくて、ブリフィクスコースの、
前菜、メイン、デザートにピカソ展特別料理(※)が
選べるというわけです。
※いずれも追加料金(320〜530円程度)が必要
食前酒にはシャンパンといきたかったのですが・・・
うう、いつものビールです。
ノンアルコールのレーベンブロイもありました。
バターは自家製のふわふわホイップバターです。
とっても軽くておいし〜。これ売ってたらほしいくらいです。
パンはベビーサイズ。ライ麦入りかな?
かるく2個はいけました。
<前菜>
本日の河岸からの鮮魚のカルパッチョ
サラダ仕立て ガスパチョソース
これは目にもあざやか、本当に美しい。
白身魚のカルパッチョの上に、フルーツトマト、ラディッシュ、
カラスミ、パプリカなどが散りばめられています。
オレンジ色のガスパチョソースの他に、グリーンのバジルソースも
添えられていて、繊細な味わいです。
<メイン>
真鯛のポッシェ ガーリック風味の白ワインクリームソース
イベリコベーコンのグリルを添えて
淡白な真鯛やズッキーニに、濃厚なクリームソースがよく合います。
それを後押しするかのようにイベリコベーコンの肉汁が時折主張します。
でも、しつこいわけじゃない。トマトの酸味が加わっているからかな?
一滴も残したくなくて、パンで拭き取るようにしていただきました。
友人のパンを分けてもらって。
<デザート>
クレマ・カタラーナ
マスカルポーネのジェラートとフルーツと共に
これ、クレマ・カタラナということになっていますが、
いただいた限り、完全にクレームブリュレです。
オーブンで加熱してあって、なめらかプリンのようでしたから。
でも、そんなことはどうでもいいんです。
見て、この美しさ。
下のお皿に描かれた3色の線と、オブジェのようなざくろ。
これをアートと言わずして、なんと言おう。
ため息ものです。
ここまでくると、もうピカソだろうがミロだろうが、
どうでもよくなりますね。
料理そのものが独自にアートしてるのですから。
このあと、コーヒー(または紅茶)で、おしまいです。
締めて、5,400円なり。
コンランがプロデュースした心地よい空間で
展覧会の余韻を素敵に盛り上げてくれる料理たち。
目で舌で、極上のひとときを味わいました。
ああ、しあわせ〜♪
たまにはいいですよね、こんな贅沢ランチも。
<参考リンク>
・東京ミッドタウンサイト
・D&Dロンドン「ボタニカ」のページ
・おでかけスペイン料理レストラン&スペインバル
■当記事のコメントは「A.diary ほっと一息おうちバル」ブログへお願いします。
■食べログでチェック
ボタニカ (イタリアン / 六本木)]]>
赤坂サカス「BIKINI(ビキニ)」のランチ
http://spain.exblog.jp/9495144/
2008-09-14T15:18:00+09:00
2016-07-21T21:37:51+09:00
2008-09-14T15:19:23+09:00
kimamaspain
レストラン
わざわざ店名に「MODAN Catalan SPANISH」と入っています。スペインはスペインでも、カタルーニャ地方の料理なんだよ、スペイン料理といっても、伝統料理をそのまま出すんじゃなくて、前衛的なモダンスパニッシュを取り入れていますよということを強調しているのでしょう。
いいですね。
スペインの各地方料理がそれぞれ主張しはじめたわけです。これから続々と、バスク料理だよ、ガリシアだよ、カステーリャだよと地方色を打ち出したスパニッシュが登場してきそうです。楽しみ〜。
ここはカタルーニャ出身のジョセップ・バラオナ・ビニェスさんが監修をつとめています。今までもいくつかのお店の監修をされていますが、かなり力が入っていると見ました。なんてったって、チーズとハムのホットサンド「ビキニ」を店名にまでして、大々的に紹介しているし、カタルーニャの極細麺フィデワ(パスタパエリア)もまたこのお店の目玉だと思うからです。
いやあ、前置きが長くてすみません。
先日、ここのフィデワを食べて、「これぞまさしく、バルセロナで食べた味だ。わたしの求めていた味だ!」と感激したもんでね。
では、その感激に至るまでの一部始終、ご紹介しましょう。(おおげさな・・・)
赤坂サカスは2008年3月にオープン。
それから半年がたっていますので、落ち着いたころでしょうか。東京メトロ千代田線「赤坂」駅と直結ですが、わたしは「赤坂見附」から歩いてみました。初めてのサカスです。5分ほどして目の前に現れた風景は、ここって六本木の東京ミッドタウン?と間違えそうなほど似て見えました。
案内板を頼りに、ビルに近寄ります。めざす「BIKINI」は、Biz Tower Atriumの1階にあるもよう。
ここが入り口。
中に入ると、広い吹き抜けの空間が広がっていました。
明るい。
ずんずん歩いていくと、ああ、ありました「MODAN Catalan SPANISH BIKINI(モダン カタラン スパニッシュ ビキニ)」。ガラス張りになっていて、店内が見えるようになっていますね。土曜日の13時近くとあって、さほど混んではいないようです。
店先にはランチの看板。1,600円、2,500円、3,300円のセットがあります。パスタのパエリアという文字を確認して、いざ出陣です。
中はカウンターに6席ほど。テーブル席が20席ぐらいかな? で、例によってカウンターの前に陣取りました。広めのカウンターで椅子も座り心地がよく、比較的ゆったりしています。
メニューを開きます。
シェフおすすめのメニューA(2,500円)は、
・前菜盛り合わせ
・本日の野菜スープ
・パン&パテ
・本日の魚、肉、米料理のいずれか1品
・デザートとコーヒー
メニューB(3,300円)になると、
メインの魚、肉、米料理が2品選べます。
パスタパエリアがあるのは「Rapid」(1,600円)のみ。ならば、もう「Rapid」をたのむしかないじゃないの。で、ドリンクリストを見ていたら、チャコリ(680円)があったので、むしょうに飲みたくなり、それも注文しました。
チャコリは、バスクの寸胴グラスに高いところから泡を立てながら注いでくれます。もっと上から注いでくれてもよかったのですが、それでも充分チャコリの雰囲気。うれしい。さわやかなりんごの風味、微発泡のすっきりした味わい。ぐいぐいいけます。
ランチョンマットはモダンな金属製で、水滴などは細かな網の中や溝に入り込むようになっています。へええ〜、面白いですね。
すぐにやってきたのは、紅芋の冷製スープ、サラダ、パン&パテ。
サラダには、ヘーゼルナッツが潜んでいて、味のアクセントになっています。ドレッシングはビネガーがきいて、シードルとの相性もよく、おいしい。写真ではよく見えませんが、グラスの側面には大根の輪切りを並べて貼り付けてありました。容器をグラスにした場合はこんな演出もいいですね。
パンは、小笠原伯爵邸や原宿bambooでも出てきた細身タイプのもの。それに、自家製の鶏レバーのパテがつきます。これもマル。
目の前にはハモンイベリコがでんと構えていて、その隙間から調理する手元が見えます。このオープンな空間、いいですね。
このハモンイベリコからは、始終脂が溶け出しているようで、台の上はぬらぬらと光っていました。この脂を受け止めるために置かれた小さなストウブ鍋がかわいかったですね。
その店のスペインバル度(そんなものがあるとして)を知る方法として、ハモンの切り方を見るというのがあります。平らに切り出しているようなら、スペイン式にこだわっている証拠。ここは、本当に美しいくらいに真っ平らでした。丸々二重丸です。
そして、お待たせいたしました「パスタパエリア(フィデウア)」です。(やっと本題。ここにくるまで長かったね。)一人分がパエリア鍋で出てきました。
熱々です。麺が立ってる。美しい!
うわ〜♪と感激にひたる間もなく、親切にも底にへばりついた麺をスプーンでぐわっとはがしにかかるカマレラ(給仕)さま。「あ〜〜!」と悲鳴を上げるわたし。
美しい焼き上がりをカメラに納めたかったんです。すみません。で、ひとまぜされてしまったものが、こちら。
麺がぴんぴん立っていますね。これこれ、これですよ。そして、フレッシュトマトにアリオリソース、パセリをかけるというアレンジがなされていて、これがまた非常によく合っているんです。
具は細かく切ったえび、いか、あさり、それに鶏肉。表面はパリパリ、中はしっとりの極細麺。だしがしっかり染みこんで、うまいのなんの。
バルセロナの王立海洋クラブで食べた味(2002年)を思い出しました。あのときは、お腹がいっぱいで食べきれませんでしたが、きょうはしっかり食べますよ。パリパリと鍋にこびりついた麺がまたなんとも言えずおいしい。
最初に麺はがしを拒否したがために、フォークで格闘していると、大きなスプーンで、ガガガっとはがしてくれました。ああ、ありがとうございます。お手数かけました。
ひとり感動の嵐吹きまくって、完食です。この麺は、やはり一度揚げて煮込み、最後にオーブンで仕上げているとのことでした。やっぱりな〜。
炒めるだけのわたしの「フィデワ」じゃ、パワー不足か。というよりも、だしが違いましたね。完全に完敗です。(別に勝負をしてるわけじゃないけど)
次に、デザート。オレンジオレンジオレンジヨーグルトです。その名のとおり、オレンジの三重奏です。
一番下に、オレンジの皮を砂糖煮にしたものが敷いてあって(これが品がよく、おいしいの!)その上に、生のオレンジの果肉がごろん。そしてヨーグルトがあり、一番上がオレンジシャーベットというわけです。これらを適度にかきまぜて、口に含むと、いろんなオレンジが渾然一体となって、うまさ爆発。自然に頬がゆるんで、幸せな気持ちになりました。やられた!まいりました!の負け感が心地いいんですよ。
これは、オレンジだけじゃなくて他のフルーツでも応用可能ですね。コンポート(砂糖煮)+フレッシュ果肉+ヨーグルト+シャーベットという図式に当てはめればいいわけです。
最後のコーヒーは、こんな器に入ってきました。これ、取っ手がないんですよ。受け皿はまるで茶托のよう。和っぽくていいですね。
というわけで、全部でお会計はランチ1,600円とチャコリ680円で、2,280円なり。
先日のカサ・カマロンにも増して、大満足のランチでありました。
目の前で作業をしているコシネロ(料理人)の方が、食材やら作り方やらを丁寧に教えてくださったのも嬉しくその点でも感激でした。ありがとうございました。
このパスタパエリアは、系列店の渋谷「ビキニ タパ」でも、食べられるようです。機会があれば、ぜひ。
<参考リンク>
・おでかけスペイン料理レストラン&スペインバル
■食べログでチェック
Modern Cataran SPANISH BIKINI (モダンカタランスパニッシュ ビキニ) (スペイン料理 / 赤坂)
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銀座「Casa Camaron (カサ カマロン)」のランチ
http://spain.exblog.jp/9469780/
2008-09-10T12:00:00+09:00
2008-10-30T13:25:43+09:00
2008-09-10T12:01:20+09:00
kimamaspain
レストラン
以前、バニュルスでランチをしたとき、目の前が工事中で
何が建つんだろうと思っていたのですが、これだったんですね。
プランタンの裏にあって、行こうと思えばいつでも行けたのに、
その機会がないまま、今日になってしまいました。
カサ・カマロンはずっと気になっていたんですけどね。
2008年9月の並木通りには「2016年オリンピック誘致」の旗。
う〜ん、個人的にはマドリッドになってほしいなあ。
(スペイン好きの勝手な願望です)
向かいのABCマートからだと、正面の看板がよく見えます。
「銀座ベルビア館 Autumn」
ピンク地に花があしらわれて、秋というより春っぽい印象ですが
これはえんじにコスモスなのかな。それなら、わかります。
「カサ・カマロン」はこの8階にあります。
エスカレーターは一人乗りです。
せまっ!(笑)って、一瞬思ったのだけれど、2人分のスペースがあっても、
片側を開けていることが多いから、こちらのほうがいいのかもしれません。
それにエレベーターが3基動いていますから。
どのお店もゆったりとしていて、落ち着きます。
30〜40代を意識したシックな大人のエリアだという
この施設のコンセプトは、中に入って納得です。
土曜日のお昼のせいか、お客さんもまばら。
8階に上がって、右側に目をやると、スペインの酒や小物が
ディスプレイされた品のいい入り口が見えました。
ああ、たぶんあそこかな。
やっぱり。
ショーウインドウは賑やかだけど、すっきりしています。
ガラス越しに店内が見え、シェフの姿もちらっと。
入り口にはメニューが出ていましたが、よく見ないまま
入ってしまいました。ああ、しまった、見ておくんだった。
中は10人くらい掛けられるカウンターといくつかのテーブル席。
お客さんはカウンターにひとり、テーブル席にも1〜2組はいたでしょうか。
迷わずカウンターの端っこに陣取りました。
カウンター越しにキッチンの様子を見るのが好きなんです。
すぐにフロアスタッフがメニューをもってきてくれます。
メニューデルディア(日替わり定食)とアラカルトが何品か並んでいます。
ランチは、2100円のコースのみ。
第1の皿(4品)、第2の皿(4品)の中から1つずつ選べます。
スペイン式のメニュー構成が嬉しいですね。
第1の皿は、だいたいオードブル的な料理やスープ、サラダ、卵・野菜料理
第2の皿は、メインで魚か肉料理という具合になっています。
やっぱり、スペイン料理のランチはこれでなくちゃね。
第1の皿(Primer Plato)は
・茨城産自家米こしひかりと魚介と木の子のパエリア
・蛸のガリシア風マリネ 〜じゃがいもフライとかりかりベーコン
・鴨むね肉のカルパッチョ 〜リンゴとクルミ、ルッコラのサラダ仕立て
・カジョス(牛胃と白いんげん豆のトマト煮)
第2の皿(Segundo plato)は
・厚岸産秋鮭とトマトのソテー〜秋ナスのフリット添え
・気仙沼産戻りガツオと野菜の香草パン粉焼き〜バルサミコ風味
・豪州産牧草肥牛サーロインのソテー 〜アンダルシア産海塩と
・豪州産仔羊肩ロースのロースト 〜パプリカ・ミントのフレッシュトマトソース
・イベリコベジョータ肩ロースと秋の野菜のグリル(+1,800円)
だいたいメニューを見れば、どのようなお店なのかというのが
わかりますが、パエリアを野菜料理の位置づけとして
第1の皿にもってきているところで、もうこれは間違いない!
どれを選んでもはずれはないだろうと確信しました。
(イタリアンで、パスタが第一の皿に出てくるのと同じ感覚かな?)
日本ではごはんが主食のイメージだから、
このようなパエリアの扱いを理解してくれる人は少ないだろうけれど
いいのです、わたしひとりでも大拍手です。その勇気に乾杯です。
と、食べてもいないうちから、気持ちが盛り上がったところで
オーダーは
1皿めに「蛸のガリシア風マリネ」
2皿めに「牛サーロインのソテー」にしました。
すると、すぐにこんなピンチョスが出てきました。
薄切りパンにピクルスとハモン・セラーノがのっかっています。
これで気がつきました。ワインをたのんでないじゃないの。
2皿めを肉料理にしたので、赤をいただくことにしました。
グラスでお願いしましたが、ちゃんとボトルも持ってきて
ワインのラベルを見せてくれます。
リオハの「BANDA AZUL(バンダ・アスール)」
テンプラニーリョだけじゃなくて何かとミックスされているのかな。
軽くて飲みやすい。
たこのガリシア風とだって、ちゃんと合いそうです。
そうこうするちに、蛸のガリシア風マリネがやってきました。
盛りつけが美しいですね。
細かく刻まれているのは、かりかりベーコンとポテトの素揚げ。
振りかけてあるパプリカは、私の好きな燻製香のあるものです。
アレンジしてあっても、ほんものですね、これは。
蛸は決して固いわけじゃなく、身が引き締まった程度に
しっかりしていて、噛むたびにベーコンとポテトのコクが
後押して全体の味をまとめます。
水菜と合わせて食べると、ちょうどいい感じです。
赤ワインともよく合いました。
2皿めは、サーロインのソテー。
豪州産ということで、やや不安があったのですが
(スーパーで買ってくる豪州産は独特の香りがあって
わたしはちょっと苦手なのです)杞憂に終わりました。
これまた、しっかりした肉質でまったく臭みがない。
オージービーフがこんなにおいしかったなんて!
アンダルシア産の結晶塩が、肉の味を引き立てるのでしょうか。
焼き具合もちょうどよく、ワインをもう1杯たのみたいぐらいでした。
付け合わせのルッコラは、千葉の自家菜園からとってきたものだそうです。
食材へのこだわりが感じられますね。
蛸も牛肉も、皿に残ったオリーブオイルや肉汁がもったいなくて
パンでお皿を拭き取るようにしていただきました。
あ、パンは細目のバゲットで、軽く焼いてありました。
小麦の味がするきめの細かいパンだとよかったんだけど。
デザートはソルベとプリンがあって、プリンにしました。
自家製だそうです。
業務用の既製品に頼らないところが、好感度さらにアップです。
最後はコーヒー、エスプレッソ、ハーブティーから選べたので
コーヒーにしました。
ああ、おいしかった。ごちそうさまでした。
席でお勘定をすませます。
レシートの金額は、2,580円。
いやあ、これはいいんじゃないでしょうか。
食材にこだわり、きちんと調理し、手頃なワイン(グラス480円)を
用意してくれて、サービス料もとりません。
久しぶりにちゃんとしたスペイン料理のランチを食べた気がしました。
神谷町のお店(カマロンとバル・カマロン)は夜しかやっていませんが、
ここでは昼にその味が体験できるのです。
いいなあ。また来ましょう。
味と価格とメニュースタイルに、スタンディングオベーションです。
・神谷町カマロンのレポート(2008.5.18)はこちらで。
<参考リンク>
・銀座ベルビア館サイト
・「カマロン」サイト
・おでかけスペイン料理レストラン&スペインバル
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■食べログでチェック
casa Camaron (カサ・カマロン) (スペイン料理 / 銀座一丁目)
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表参道「bamboo(バンブー)」のディナー
http://spain.exblog.jp/8901262/
2008-06-27T21:32:00+09:00
2008-10-30T21:07:52+09:00
2008-06-27T21:33:16+09:00
kimamaspain
レストラン
ここはかつて、サンドイッチカフェだったそうですが、
今はスパニッシュテイストを取り入れたフレンチになっています。
小笠原伯爵邸と同じ経営なので、傾向としてはモダンスパニッシュでしょうか。
表参道を少し入ったところにある白亜の洋館がまるごとbamboo。
緑がからまって、ステキですね。
オープンエアのテラス席もありますが、きょうはダイニングで
8,500円のディナーコースです。
まずはアミューズ
「生ハム、モッツァレラ、トリュフのビキニサンド」。
ビキニというのは、ハムとチーズをはさんでこんがりと焼いた
ホットサンドのことだそう。そういえば、赤坂サカスにある
「ビキニ」の店名もこのサンドが由来のようですね。
中のモッツァレラがとろーりとけて、最初から繊細な味わいです。
続いてスナック2種
「金粉をまぶしたマカダミアナッツとチコリのバーニャカウダ」。
このバーニャカウダは泡状のエスプーマになっていて、
見た目はコーヒークリームのようなんだけれど、
ちゃんとアンチョビ味になっています。不思議な感じ。
冷前菜1
「フォアグラといちご、ルッコラのサラダ」
ルッコラの中にイチゴが入っていて、それを薄く切ったフォアグラで
巻いたもの。ナッツのパリパリおせんべいも添えられています。
ソースはバルサミコ酢だったかな。
冷前菜2
「姫蛤とセロリ、トマトのジュレ 白身魚のカルパッチョ」
右のカルパッチョには3色のソースが、ポチポチポチとかかっています。
左は、トマトを漉して透明な液だけをジュレにしたものと蛤です。
どちらも、するっと食べてしまって、繊細な味だなあとは思ったけど、
感動するほどでもなかったような・・・。
パンは小笠原伯爵邸で出てきたものと同じようなミニサイズの
細長いパン。すりおろした生トマトにオリーブオイルと塩を入
れたソースにつけていただきます。パン・コン・トマテっぽく。
温前菜
「仔羊ピンチョモルノ イベリコ生ハムと大山鶏のクロケッタ」
仔羊はほどよい焼き加減で、独特のくさみもなく美味。
下にあるのはクスクス。
コロッケの下は、転がらないよう(?)穴が開いていました。
ソースの芸術的な曲線をにうっとり。
スープ
「タイムとオニオンのスープ」
ほんのりタイムの香り。ただのオニオンスープとは違いますね。
メインディッシュ(魚料理の場合)
「ヒラメのコンフィとピルピル
かぼちゃのピューレと野菜のラタトゥイユ」
ヒラメは低温で加熱されているので、しっとりやわらかい。
メインディッシュ(肉料理の場合)
「黒毛和牛のほほ肉の赤ワイン煮
根セロリのピュレと洋梨のプランチャ」
これは絶品。とろとろの赤ワイン煮、最高〜!
おいしさに身震いして、写真もぶれてます(笑)
米料理
「鯛のアロス」
鯛雑炊のようなものだけど、上にかかったパプリカがきいてます。
プレデザート
「薔薇ゼリーとライチのソルベ」
薔薇の香りのゼリーの下に濃い味のライチのシャーベット。
デザート
「アールグレイのアングレーゼクリームとショコラ」
プティフール
「チョコレートとマシュマロ」
というわけで、全コース終了。
最初にシャンパン、途中はビールを飲みながら、最後は紅茶で
いただきました。
最初に、メインの魚か肉かを選び、苦手な食材やアレルギーなどはないかを
聞いてくれます。スタッフはみなさん感じよくフレンドリー。
コース料理は全体的に凝りすぎの感があるけれど、
女性はこういうのに弱いからなあ。デートにいいかな?
ディナーは5,000円からで、小笠原伯爵邸のような
モダンスパニッシュを取り入れた料理が楽しめ、
ランチは1,800円からで、気軽に南欧料理が味わえそうです。
この日は、お誕生日のお客様がいて、お店の方に祝ってもらっていました。
ここはバンケットルームがあるので、パーティーなどはいいですね。
お天気のいい日は、テラス席が気持ちよさそうです。
<参考リンク>
・bamboo(バンブー)グループサイト
・小笠原伯爵邸のランチ(2007.6.記事)
・おでかけスペインバル&スペイン料理レストラン
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■食べログでチェック!
バンブー (bamboo) (フレンチ / 表参道)]]>
「技師長が語る特別ワイナリーツアー」プレビューイベント参加レポート おまけ
http://spain.exblog.jp/8768987/
2008-06-11T16:36:00+09:00
2008-12-21T12:18:26+09:00
2008-06-11T16:36:26+09:00
kimamaspain
ワインイベント
ブロガーを対象にしたサントリー登美の丘ワイナリーの
「技師長が語るワイナリーツアー08夏編」プレビューイベントでは
最後に懇親会がありました。
ここでも、おいしいワイン&おつまみが出て至れり尽くせりの
イベントなのでした。ありがとうございました。
感謝の気持ちをこめて、ワイナリーツアーの動画を作ってみました。
ああ、あの日がよみがえる〜〜♪(笑)
<参加レポート>
・前編:ぶどう畑見学(&ランチ)
・後編:工場見学・テイスティング
「技師長が語る特別ワイナリーツアー2008夏」
(57秒 音は出ません)
<参考リンク>
・登美の丘ワイナリーサイト
・サントリートピックスブログ
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「技師長が語る特別ワイナリーツアー」プレビューイベント参加レポート 後編:工場見学・テイスティング
http://spain.exblog.jp/8768674/
2008-06-11T15:49:00+09:00
2008-10-22T22:42:12+09:00
2008-06-11T15:50:12+09:00
kimamaspain
ワインイベント
これは「技師長が語る特別ワイナリーツアー 2008夏編」に先駆けて、
ブロガーを対象に開催されたプレビューイベントで
通常のワイナリーツアーとはプログラムが若干異なります。
■工場見学
さて、お腹がいっぱいになったところで、ワイン醸造所エリアに移動し
醸造棟と貯蔵庫の見学です。
この扉を入っていくと、ワイナリーの歴史コーナーがあります。
約100年におよぶワイナリーの歴史を紹介するパネルや
昔の道具、ワインなどが展示されています。
紹介ビデオも流れていました。
今は使われていないブランデーの醸造釜の横を通って、
ワインの製造ラインに向かいます。
ぶどうの収穫期なら、ここで作業が行われるのでしょうが
今はしんとしています。破砕や圧搾などの様子がビデオで
流れていました。これはぶどうをつぶす破砕機です。
圧搾機にかけて果汁を絞り、発酵させて、
タンクや樽に入れて熟成させます。
続いて貯蔵庫へ。石造りの蔵がステキですね。
ここでは、樽熟成されているワインの試飲がありました。
樽から直接抜き取って、グラスに注いでくれます。
その後は瓶熟成されている薄暗い貯蔵庫です。
光を当てて澱の様子も見せてくれました。
そして、テイスティングセミナーの会場へ。
■テイスティングセミナー
テーブルの上に6種類のワインが並んでいました。
・樽発酵 甲州2005
・登美の丘(白)2005
・登美(白)2005
・登美の丘(赤)2005
・登美(赤)2004
・特別瓶熟品 カベルネソーヴィニヨン 1987(非売品)
ここでも大川所長が、ワインそれぞれの特徴を解説。
日頃のワインの疑問にも答えてくれます。
それぞれの解説の中で、たとえば「樽発酵 甲州2005」は
天ぷらによく合うとか、メルローはうなぎと合わせやすいなどという
お話が出てきました。どれも和食というか、日本人になじみのある
お料理ばかりです。それもそのはず、登美の丘ワイナリーでは、
日本の食卓(和食)に合うワインづくりを目指しているのだそうです。
日本のワインなのだから、日本の料理に合わないとね。
ということは、スペイン料理にはやはりスペインワインなのですよ。
と、強引に結びつけるワタクシ。(^_^;)
こうして「特別ワイナリーツアー」は終了したわけですが
このツアーを通して感じたことは、ワインが消費者の手に渡るまで
本当に丁寧に作られているのだなということ。
今まで、日本のワインは高いというイメージがあったけれど、
確かに高いのだけど、高くなるのは当然ですね。
それだけ手間がかかっています。
一番いい状態になってから摘み取るぶどう、
それを生かす醸造技術の研究、
自家ぶどう園だからこそ、力の入れようが違います。
ぶどう栽培やワインの製造・管理に注がれる深い愛情と
最高の味を追求してやまない姿勢にも
頭が下がる思いがしました。
こういう「人の思い」に触れられたのが一番よかったかな。
6月14日から、いよいよ一般の
「技師長が語る特別ワイナリーツアー 2008夏編」
が始まりますが、テイスティングセミナーや
無料のワイナリーガイドツアーだけでも楽しめると思います。
ぶどうの花の咲く時期のサントリー登美の丘ワイナリー、
お近くの方はお出かけになってみてはいかがでしょうか。
<参考リンク>
・登美の丘ワイナリーサイト
・サントリートピックスブログ
後編終了
→おまけ(動画)
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「技師長が語る特別ワイナリーツアー」プレビューイベント参加レポート 前編:ぶどう畑見学(&ランチ)
http://spain.exblog.jp/8768138/
2008-06-11T14:01:00+09:00
2008-10-22T22:41:45+09:00
2008-06-11T14:01:21+09:00
kimamaspain
ワインイベント
「技師長が語るワイナリーツアー」プレビューイベントに行ってきました。
これは、6月14日(土)から始まる
「技師長が語る特別ワイナリーツアー 2008夏編」に先駆けて、
ブロガーを対象に開催されたものです。
参加したのは、ワイン好きの20名。
わたしもワインは好きなのですが、飲むのはスペインものばかり。
しかも1,000円前後の安ワイン。偏りすぎです。
なので、今回は日本のワインを勉強するぞ〜と
(ホントはワインがいっぱい飲める〜、おいしいランチも食べられる〜
ぶどう畑が見られる〜という下心ありありで)
参加させていただきました。
どんな内容だったのか、
・前編:ぶどう畑見学(&ランチ)
・後編:工場見学・テイスティング
・おまけ:ワイナリーツアー動画
に分けて写真を中心にお送りします。
まずは、前編:ぶどう畑見学(&ランチ)です。
今回、案内してくださるのは技師長ではなく、大川所長です。
■ぶどう畑見学
登美の丘ワイナリーは、山梨の中でも雨の少ない地域で、
斜面が南向きに広がっており、日当たりにも恵まれています。
昼夜の気温差が大きいことも、よいぶどう作りの条件に
合っているんですね。
ワイナリー内の移動はバスだったので、
車中からもぶどう畑が眺められました。
棚仕立てあり、垣根仕立てあり、品種、樹齢もさまざまです。
登美の丘ワイナリーの総面積は約150ヘクタール。
9つの小さな丘が寄り添うようにしてできた丘です。
その最も標高の高い眺望台(600m)に上がって
大川所長のお話がはじまりました。
良いワインはよいぶどうから。
気象、土壌、品質、人間(手入れ・研究)で決まる、
ということを、一般論とワイナリーの特徴をからめながら
具体的に解説してくれます。
今はぶどうの花のシーズンということで、実際にその花も
見せてくれました。花の香りもかいでみます。
次に、畑のそばに寄ってみます。
こちらはカルベネ・ソーヴィニヨン。
花はまだ咲いていませんでした。あともう少しですね。
道を隔てて反対側の畑はメルロ。
枝を横にまげ、1本の枝から出る芽を間引いていく垣根栽培です。
大川所長はその方法を説明しながら、質問にも丁寧に答えてくれます。
次から次へと言葉があふれ出る熱心な語り口から
ぶどう作りの情熱がびんびん伝わってきました。
この畑には、ぶどうの列に沿ってアーチ型の金網がかかっています。
なんだろうと思っていたら、他の畑ではこんなふうに
ビニールがかぶせてありました。
ぶどう用の屋根なんですね。
気象や木の状態によって調節するのでしょう。
スペインのぶどう畑では見たことのない光景です。
この手のかけようには驚きました。
ワイナリー内の道路沿いの小川では、自然と蛍が飛び交うように
なったそうです。それだけいい環境を保っているということですね。
■ランチ(実際の「特別ワイナリーツアー」には含まれません)
一旦ワイナリーツアーを中断してランチです。
ガーデンエリアのレストラン「ワインテラス」でいただきます。
晴れた日には富士山も見える絶好のロケーション。
食事にはやはりワインがほしいですね。
大川所長自らが栓をぬきサーブしてくれました。
ワインは「登美の詩」の赤と白。
赤は、マスカット・ベーリーA&メルロー(ミディアム)
白は、甲州&シャルドネ(辛口)
赤はちょっと物足りなく感じたものの、まろやかで飲みやすいですね。
ぐびぐびいきそうだったので、テイスティングセミナーに備えて
セーブしました。白はすっきりした口当たりで気に入りました。
こういう白なら大歓迎です。
お料理は、スープ、サラダ、パン、デザートに
ワイン豚のカツレツ、または、夏野菜の冷製パスタでした。
美しい景色を眺めながら、おいしい料理とおいしいワイン。
ん〜〜、しあわせ。
食事の最後に、大川所長の粋なはからい。
なんとグラスにぶどうの花を入れて、持ってきてくれたのです。
こうしてみると、なんて愛らしいのでしょう。
小さな花がほのかな香りを漂わせ白ワインの中で揺れています。
こんな光景が見られただけでも、参加してよかったと思いました。
前編終了。
→ 後編:工場見学・テイスティングに続く
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東京ミッドタウン「ボデガ サンタリタ」のランチ
http://spain.exblog.jp/8521273/
2008-05-03T12:14:00+09:00
2016-07-24T22:57:09+09:00
2008-05-03T12:14:44+09:00
kimamaspain
レストラン
お店の前にテーブルを出していて、そこでも食べられるようになっていたので、ちょっと落ち着かないけど、写真撮るには明るいほうがいいかな〜とその席にしたら、あらら、撮影不可でした。がっくんちょ。
なので、うろ覚えながら記憶をたよりにイラストにしてみました。細かなところは違うかもしれないけれど、ま、こんな感じです。
Aランチお魚メイン(1,600円)と
Bランチお肉メイン(2,400円)のコースがあって
お肉がイベリコ豚だったので、Bコースにいたしました。
前菜は、タパス3種。
どれも一口サイズですが、丁寧に作られていて、味の変化もあり、綺麗に盛りつけられています。グリーントマトがピクルスになっていて(マリネだったかな?)それが思いがけず美味で、ほんの一切れなんだけれど、手を抜いていないというか、味のバランスを考えて添えられてるというか、こういうところに、料理に対するこだわりを感じました。
それから、ひよこ豆のスープ。じっくりと煮込んであって、こくがあるけどしつこさはなく優しい味でした。
メインはイベリコ豚のステーキ ジェノバソース。セクレトの部分は初めて食べましたが、ほんとにおいしい。脂身に癖がなく、むしろ甘くて、ナッティーな風味すらします。(どんぐり食べてますからね)ジェノバソースともよく合いました。
付け合わせの野菜も、バジル風味のポテトや野菜のグリルで、イベリコ豚のじゃまをせず、むしろ引き立てて、調和がとれています。独立したタパスとしてもいけるぐらいに仕上げてあったし。
これらにパンとコーヒー(紅茶)が付き、グラスでワインもいただいたので、しめて2,880円。ミッドタウンでいただくなら、まあこれぐらいでしょうか。
ここには、スペインワイン ソムリエコンテストで優勝したというソムリエさんがいらっしゃるし、店内はボデガの名のとおり薄暗く酒蔵っぽい造りの店内なので、夜のほうが本領発揮のお店なのかもしれません。
☆ ☆ ☆
で、レストランもいいのだけれど、お天気のいい日は、お外でランチもいいですよね。ミッドタウンは芝生が開放されていて、ほんとに気持ちいい。おべんと持って六本木なんて、おしゃれじゃん!(笑)
食べ物もミュージアムグッズも同じブルーの販売車で売ってるっていうのが、また、いけてます。
【関連リンク】
・スペイン料理レストラン&バル
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動画「パエリアを作ろう」
http://spain.exblog.jp/8229236/
2008-03-24T17:06:00+09:00
2008-12-21T12:20:56+09:00
2008-03-24T17:06:13+09:00
kimamaspain
料理
元祖バレンシアのパエリアです。
魚介は入らず、肉と野菜だけのシンプルなもの。
フライパンでも作れます。
<材料> 2人分
・玉ねぎ(粗みじん切り) 1/2個
・にんにく(みじん切り) 1片
・オリーブオイル 大さじ3
・米 1合
・スープ 2カップ
(お湯2カップにコンソメ1個を溶いたもの)
・サフラン ひとつまみ
(すりつぶして水1/4カップでといておく)
・鶏肉 100g
・モロッコインゲン 50g
・パプリカ(赤/黄) 各1/2個
・ミックスビーンズ 50g
・塩、こしょう 少々
<作り方>
1)パプリカは直火で焼いて薄皮をとり、きざんでおく。
2)鶏肉、モロッコインゲンを炒め、取り出しておく。
3)パエリアパンに玉ねぎ、にんにくを入れて
オリーブオイルをまわしかけ、よく炒める。
4)米、豆を入れてさらに炒める。
5)スープとサフランを加えて煮る。
6)柔らかいリゾット状に煮詰まったら、炒めた鶏肉、
モロッコインゲン、パプリカをのせて炊きあげる。]]>
池袋「エスペルト」で「ワイン de イラスト」体験ワイン会
http://spain.exblog.jp/8148695/
2008-03-10T22:52:00+09:00
2016-07-25T10:46:23+09:00
2008-03-10T22:52:30+09:00
kimamaspain
ワインイベント
このイベントを主催したのは「WINE21」というワイン情報サイトです。
■ いざ、ワインバー「エスペルト(espelt)」へ
会場となったワインバー「エスペルト」は、東京・池袋にあります。ワイナリー和泉屋さんのサイトで名前だけは知っていたのですが、行くのは初めて。どんなところなんでしょうねえ。どきどきしながら、向かいました。
池袋駅東口を出て西武百貨店を右手に見ながら、明治通りを進みます。5分ほど歩いたでしょうか、
いきなりニノットくんが出迎えてくれました。ニノットというのは、セラー・エスペルトのマスコットキャラクターです。
このニノットくんを見て、ピンときた方は、すばらしい!そう、バルセロナオリンピックのキャラクター、コビーの作者であるハビエル・マリスカルが描いたものなんです。
店内に入ると、うわ〜、壁にもでっかいニノットくん!(笑)
お店は奥行きがあって、4〜6人がけテーブル5つが一列に並び、黒と赤で統一された空間は、とってもおしゃれ。天井のライトが壁に反射してきらめく星空ようです。
以前はスタンディングバーだったようで、壁のちょうど腰のあたりに、手すり状のクッションがはめ込まれていました。適度な硬さと手触りがよく、かるく身体を預けるには最適です。同じく椅子も座り心地グー。
この壁は、荷物入れにもなっていて、ロッカーのように扉が開いてバッグなどがしまえ、とってもスマートです。そして壁には、楽しげなサインがいっぱい。
まずは、エスペルトのカバ「エスクトゥリト・ブリュット」で乾杯です。このグラスにも、ニノットがいました。いやん、かわいい!と写真を撮ったのはいいけど、ああ、ぼけてるやん。(笑)
■ 「ワインdeイラスト」講習会
参加者は十数名。筆や紙など必要な道具が配られた後、主催者からのご挨拶があって、いよいよ始まりです。
講師は、イラストレーターのいわいまりこさん。ワイン情報サイト「WINE21」のコラムでイラストを描かれている方です。
目の前の平皿にワインが注がれて、ためしに、どんな色なのか順番に塗っていきます。ワインは全部で4種類(赤3、白1)。
赤ワインは、葡萄品種によって赤みがかっていたり、紫っぽかったり、多少違うので、ぬったときにその差が出ます。白ワインでも、かすかに色がつくようです。(このときはわからなかったのだけど・・・)
テンプラニーリョは紫がかり、メルローはそれより少しローズ寄り、ピノワールはあきらかにオレンジっぽいワイン色でした。
最初は、下書きされたイラストに彩色するだけだったのですが、同じ絵であっても、ぬり方でずいぶん印象が違うんですね。さっとぬる人、重ねてぬる人、全面に色をつける人・・・。個性がでて、面白いです。
ワイン一色だけでもいいのですが、違う色(たとえば緑)をペンで描き添えるだけで、ぐっと絵が際立つとか、ろうそくや指やスポンジを使うと、筆とは違った趣が出るとか、ちょっとしたコツを教わります。
講師のいわいさんが、ろうそくに火をつけ、そのしずくを葡萄の実に見立てて、さっと描き上げたときには、思わず「すご〜い!」と声をあげてしまいました。まるで、マジシャン(笑)
しかし、コツはわかっても自分で描くとなると、難しいんですよ。それでも、素敵ないわいさんの作品を参考に、せっせと筆を動かし、気がついたら、1時間半も描いてました。みんな熱心なんです。
で、できあがった作品がこちらです。中央のぶどうが一番気にいっているかな。ぶどうの葉は、はんこを押しただけですけれどね。
ハガキサイズなので、そのまま額に入れて飾ってもいいし、絵はがきとしてだれかに送ってもいいし。ワインを飲んだとき、こういうのがささっと描けるとかっこいいですよね。家でもやってみましょう。
さ、おなかぺこぺこ。次は、ワインを飲みながらお食事ですよ〜。
■ ワインと料理に舌鼓
まず出てきたのは、生ハムとサラミ。このハムが薄いんです。まるで、カンナで削ったよう。フォークが透けて見えるほどでした。とってもおいしかったんですけどね。
それからパンタパスが4種類出てきました。白いのがクリーム状のチーズ。赤いのが、カニの身の煮込みかな。鴨肉とプルーンをのせたもの、ピーマンと肉をあわせたものも。ちゃんと聞けばよかったんだけど、おしゃべりに夢中になっていちいち尋ねていられなかったんですよ。(言い訳)
で、これはめちゃめちゃおいしかったルッコラのサラダ。濃厚なバジルソースがかかっていて、ワインに合う合う。
あとは、えびのオイル炒めやら、トマト味のペンネやら、鴨肉やら。
最後はデザートのアップルパイ。いや〜、食べて飲んでおしゃべりして、楽しかった〜♪
その上、帰りにはペアのワイングラスまでいただいて、いい気分で帰宅したのでありました。ありがとうございました。
なお、今回メインで飲んだワインは、スペイン・バレンシアのアネコープ(ANECOOP)の「ICONO(イコノ)」。ここのワインは葡萄品種別になっているので品種ごとに味わいときにいいですね。
写真は、左から、テンプラニーリョ、メルロー、シャルドネ。このほか、シラーもいただきました。
これらのワインはすべてワイナリー和泉屋さんで取り扱っています。ちなみに、ワイナリー和泉屋さんから購入したわたしのセラー・エスペルトのワインレポートはこちらです。
ワインバー「エスペルト」も、居心地のいいお店でしたので池袋に行ったら、立ち寄ってみてくださいね。かわいいニノットくんが出迎えてくれますよ〜。
【関連リンク】
・スペイン料理レストラン&バル
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